2016 年 53 巻 12 号 p. 900-902
ロコモティブシンドローム(以下,ロコモ)の予防の中で,運動療法は重要な位置を占めている.日本整形外科学会はロコモーショントレーニング(以下,ロコトレ)を提唱し,ロコモと判断される以前からのロコモそのものの予防と,ロコモと判断されたのちの進行予防を呼び掛けている.ロコトレとして片脚立ち,スクワット,ヒールレイズ,フロントランジが挙げられており,下肢の筋力,柔軟性,バランス能力の向上に役立つ.これら以外にも水泳,ウォーキング,ランニング,太極拳などにも効果があると考えられ,日本では各地でロコモ予防としてオリジナルの体操などさまざまな取り組みが行われている.