日本水産学会誌
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広島湾マガキ Crassostrea gigas の成長および排糞に対する養殖密度の影響
山本 民次前田 一松田 治橋本 俊也
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キーワード: カキ, 成長, 排糞, モデル, 養殖密度
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2009 年 75 巻 2 号 p. 230-236

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抄録

カキの生理を表す数値モデルを構築し,これにカキ養殖筏内外の海水交換を与え,養殖密度がカキの成長と排糞に与える影響を検討した。カキ 1 個体の生長量は養殖密度が低い方が良いが,筏 1 台あたりのカキ生産総量は 850 連 Raft-1 が最も良かった。排糞量は 1 個体あたりでは養殖密度が低い方が多かったが,筏 1 台あたりでは 950 連 Raft-1 が最大となった。今回の結果からは,底質の有機汚濁について特に考慮せず,高いカキ生産量を得るのであれば,広島湾の環境条件では 850 連 Raft-1 が最適であると結論された。

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© 2009 公益社団法人 日本水産学会
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