土木学会論文集F2(地下空間研究)
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和文論文
道路トンネル縦流換気方式と集中排煙方式の火災安全性評価の比較
黄 弟勝川端 信義清家 美帆長谷川 雅人田中 太簡 賢文沈 子勝
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2021 年 77 巻 1 号 p. 41-59

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抄録

 トンネル排煙方式は,日本は縦流換気が主流,欧州は集中排煙が主流と大きな違いがある.火災安全評価でも,日本は安全な避難環境の維持,欧州は死亡者を無くす,という考え方で両者は大きく異なっている.本論文は,これらの違いに注目し,同一のトンネルに対し縦流換気(風速0化)および集中排煙とした場合に,日本の考え方に基づく煙に暴露された避難者数で評価する方法,欧州の考え方に基づく避難者の負傷の程度を評価する方法によって火災安全性評価を行い比較検討した.その結果,縦流換気(風速0化)は,「勾配が小さい場合は安全な避難環境の維持は可能であるが,勾配の増加さらに避難が遅れると負傷に至る可能性がある」,集中排煙は,「0%以外は多くの避難者が煙に暴露されるが,負傷者になるほどではない」となった.

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