2014 年 70 巻 1 号 p. 1-10
コンクリート舗装ではアスファルト舗装に比べ養生期間が長く,交通開放までに時間がかかる.それがコンクリート舗装普及への最大の弊害となっている.そこで本研究では,混和剤からのアプローチにより早期交通開放可能かつ十分な作業性を確保できうる舗装用コンクリートの配合を探索した.その結果,早強ポルトランドセメントを結合材として,亜硝酸塩系の硬化促進剤と成分の異なる2種の高性能減水剤をバランス良く併用することにより,作業性および早期強度発現性の両方の目標を満足できることが明らかとなった.また,実用性を重視した舗装用コンクリートへの適用について,試験施工を通じて評価を行い,生コンの運搬・作業性およびその後の耐久性に問題がないことを確認でき,実用化への可能性を導いた.