2008 年 64 巻 3 号 p. 456-472
砂のような粒状材料の粒子形状がせん断層に与える影響について二次元個別要素法による二軸圧縮解析を行い検討した.供試体モデルとして豊浦砂と相似粒度で粒子形状が異なる4種類のモデルを用いた.ピーク強度時に動員される内部摩擦角は形状係数であるFUと相関が認められ,その関係はほぼ線形関係で表され,せん断初期の相対密度に応じて平行移動した関係が得られた.また,せん断帯形成に伴う粒子回転を調べ,供試体内部に周期的な小規模なせん断帯が形成されていることを示唆する層を確認した.さらに,粒子回転の程度がダイレイタンシーに影響しており,その程度は長短度で表される粒子形状の影響を受けることを確認した.