2003 年 2003 巻 750 号 p. 193-204
埋立処分場が不足している中, 港湾工事で発生する浚渫土の有効利用がますます求められてくる. このような社会的情勢を背景として, セメント混合処理による浚渫土の有効利用が普及しつつある.
施工の確実性と品質確保を目標に, 専用固化処理作業船が開発され国内の各港湾工事において実用されてきた. 本文では, この専用作業船の構成と機能, 及び施工実績を述べるとともに, 名古屋港における実用事例を用いて施工上の技術課題と解決方法を明らかにし, 浚渫土のセメント混合処理工法に関する新たな展望を示す.