2016 年 66 巻 2 号 p. 60-66
大学図書館が大学の教育研究活動を支える基盤であるためには,他館との相互協力が不可欠である。大学図書館間のネットワーク形成にあたっては,国公私立大学図書館協力委員会や国立・公立・私立大学の各図書館協(議)会といった組織体,また,長年学術コンテンツ事業を行っている国立情報学研究所が,大きな役割を果たしている。本稿では,現在これらの関係組織の間で,活動体制・枠組みの再構築が進められている,1)電子資料に関するコンソーシアム,2)機関リポジトリの推進,3)総合目録データベースNACSIS-CATの再構築,といった3つの事例を紹介することにより,最近の大学図書館における連携・協力の動向を概観する。