2019 年 18 巻 1 号 p. 64-71
近年、スマートフォンからの時空間情報は様々なサービスやマーケティングに利用されている。しかし、そのようなデータを用いた都市計画研究はあまり見られない。本研究は、まず、スマートフォンのポイントデータを用いて、各道路の歩行者の密度と歩行速度を算出した。つぎに、スペースシンタックス指標、鉄道駅からのポテンシャル、土地利用、道路形状などの街路空間特性を独立変数とする重回帰分析により、歩行者の密度・速度を予測できる説明力の高い推定モデルを作成した。本研究の成果は、都市空間における歩行特性についての新たな知見となり、都市計画や都市整備、出店計画に貢献しうる。