理論応用力学講演会 講演論文集
第60回理論応用力学講演会
セッションID: OS03-07
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OS03 混合体力学とその応用
土の飽和・不飽和特性を考慮した弾塑性構成モデル
*京川 裕之菊本 統中井 照夫立松 和憲小池 真奈塚本 晃平
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抄録

実地盤のほとんどは間隙が水と空気によって満たされている不飽和状態にあり,その力学特性は粒子間に残存するメニスカス水による表面張力の影響を受ける。たとえば,表面張力の影響を受けて高い剛性を示す(緩い間隙を保持する)不飽和土が,一度浸水作用を受けると表面張力を失い大きな変形(コラプス)を生じることは広く知られている。このように不飽和土の力学特性は飽和土のそれとは大きく異なるが,自然乾燥,降雨浸潤などによって飽和から不飽和および乾燥状態が刻々と変化する土の力学特性は,内部水分量の変化に対して連続的かつ統一的(飽和土構成モデルの理論がそのまま適用可能)に扱われる必要がある。そこで本研究では,保水特性と密接に関係する飽和・不飽和土の力学挙動の統一的なモデル化に加えて,乾燥・湿潤履歴および密度の影響を考慮した地盤材料の保水特性をモデル化する。提案モデルは,本研究グループが行った不飽和カオリンクレーの圧縮・せん断試験,ならびに浸水試験の結果からその広範な適用性が示される。

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© 2011 一般社団法人日本機械学会
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